サポート紹介&利用者の声

SUPPORT 2024.11.21

~どんな若者にも頼れる人がいる社会~
特定非営利活動法人サンカクシャ

その人がその人として生きていける場所

孤独という気持ちが居場所感の無さ

自分の中にある違和感みたいなものを表明できるとよい

自分がどう感じているかが大事で誰かと比べてという話ではない

特定非営利活動法人サンカクシャ 居場所事業マネージャー 早川さん

サンカクシャって?

サンカクシャ設立の経緯としては、元々、代表が学生時代にホームレスの支援をしていたのですが、
そこで出会った、すごく若い、自分と年の近いホームレスの方との出会いをきっかけに、
どうして自分とほぼ年が近い、10代後半から20歳ぐらいでホームレスになってしまうのだろうという疑問をきっかけに、
中学生の学習支援を始めて、そこで学習支援のサポートをした子たち、 みんな高校に何とか行くのですが、
その後、引きこもりになってしまったり、若年妊娠であったり、 またその他トラブルによって退学してしまうような状況が起こったときに、
その子たちが高校に行けなくても、継続して通えるような場所というのがあまりなく、そういう子たちが通えるような居場所を作る、
というところからサンカクシャの前身となる活動が生まれて、それが続いていった先に、5年前ですかね、 サンカクシャが立ち上がって、居場所事業もそこから継続しているという感じですね。

どんなことをしているの?

サンカクキチという拠点の運営が主になっています。
週3日から4日、日中に、サンカクシャに繋がっている若者が、自由に過ごすことのできる拠点です。
ここで過ごしながら、一緒に遊んだり、話したり、時には相談も受けたりしながら、少しずつ互いに信頼関係を構築していきます。
信頼できるようになってくると、話せることも増えてくるので、そこから色々話したことを元に、 適切なサポートにより繋げていくというのを目的とした拠点運営です。
それから、若者たちを連れて、地域であったり、また時には東京都の外に出ることもあるのですが、 ある種お出かけ的なことをして、その先で若者と一緒に時間を過ごしたり、体験を共にしたり、ということもしています。
フットサルをしに行ったり、テニスをしに行ったり、運動しに行ったり、 時々ゲームの大会を開いたりとかもしているので、結構、多岐に渡りますね。

サンカクキチは、通常14時から21時で、日中空いているのですが、ヨルキチという風に名前を変えて、 月に2回隔週で、第2・第4金曜日の夜9時から翌朝5時までを、ヨルキチとして開放しています。
土日というのが、行政機関の窓口が閉じてしまうタイミングなので、いざその週末に孤立してしまった時に相談できる先というのは、 意外と限られるねというところがスタートです。
最近だと、若者たちにとってゴールデンタイムというか、活動時間帯がやっぱり夜のことが多い。
特に午後10時ぐらいから深夜2時までの活動をしたり、ゲームをしたり、配信を見てたりみたいな子たちが多いので、 やっぱり若者の活動時間に合わせる形でひとつ活動の時間を設けているという感じですね。

どんな風に過ごしているの?

イメージしやすいのは、家のリビングみたいな感じかなと思います。
ゲームをしている若者もいるし、横になって寝ている若者もいるし、時に勉強したり作業したりしている若者もいるし、スタッフと喋っている若者もいる。
この箱の中でできるというか、家のこのリビングでできることというのは大概できるので、各々がここでできる過ごし方を、自由にしているという感じですかね。

居場所が無い若者って?

居場所がないという風に言うとすごく多様だと思います。
自分のことを認めてくれる誰かが欲しいというのも、その認めてくれる人がいることで、その人の存在が居場所になるかもしれない。 静かに過ごせる場所が欲しいとなると、いわゆるこういう静かに過ごせる環境があればそれが居場所になるかもしれない。
孤独という気持ちが、居場所感のなさに紐づいているみたいな話もあるので、その人の孤独がどういう形をしているのかによって、必要な居場所というのは変わってくるのかなと思います。

居場所は必要?

いきなり行政の窓口に行って、自分のことをつまびらかに話すのって難しいと思います。
そんな時に、サンカクキチという、一旦一緒に過ごせる場所があるというのは、かなり大きな効果を持っているなと思っています。
最初は、本当に、居場所だけの利用という形で繋がった若者が、ゆっくり話してみると、本当は、家庭にちょっと課題を抱えていて、家を離れた方がいいのではというので、住まいのサポートに改めて繋がったりします。
ここに居て、一緒に過ごせる時間の猶予みたいな、余白みたいなものができることで、休んだり遊んだりする中で、ゆっくりと意欲の回復に望めるというのは、ひとつ、サンカクキチの効果として大きいのかなという風に感じていますね。

どんな相談でもいいの?

あまり支援というものを強く押し出してはいないというか、もちろん、ちゃんと必要なサポートをするのですが、いわゆるかしこまった支援というよりは、 スタッフも含めて、若者と一緒に楽しいと思えることだったり、楽しそうな雰囲気だったり、遊び心のある支援というものをすごく大事にしているので、 やっぱりその雰囲気で繋がってくれる若者も多いかなと思います。
あとは、団体の中に居場所だけじゃなくて、住まいと仕事のサポートがあるというのは、 ひとつ大きなポイントかなと思っています。
ひとつの団体で、複数のニーズに対して一貫して対応ができるので、色々な相談の形に対して、一旦広く受け止めることができるというのは、 とりあえず相談しようと思った時に、何か色々な切り口で相談できそうだぞとか、住まいでも仕事でも居場所でも、どの切り口でもいいぞとなると、ちょっと気持ち的には相談しやすいのかなとも思いますね。
世の中としてというか、自分の中にある違和感みたいなものをちゃんと表明できるといいなと思います。 何か比べたりとかすると、どうしてもあの人よりも、自分は大変じゃないかもしれないみたいな、ちょっと曖昧な確信が持てないようなことというのは、自信を持って声が出せなかったりすると思います。
でも何かそういう曖昧なものこそ、実は直感として信じた方が良かったりするものは、たくさんあると思います。
あと、その辛さとか苦しさ、これはプラスの感情、幸せとかもそうですけど、自分がどう感じているかが大事なので、誰かと比べてその人よりという話じゃないと思います。
なので、自分が何かちょっと辛いなとか、ちょっとおかしいなって感じたことは、やっぱり、自分の感情として大事にしてもらえるといいのかなという風に思います。

サンカクシャにとって「居場所」とは?

居場所は、どういう場所であったらいいかなというのをよく考えるのですが、その人がその人として生きていける場所というのが、 まず居場所かなと思うので、その人らしさが排除されたり、居続けられるけど苦しかったりする場所というのは、居場所じゃないよなとも思います。
なので、少なくとも、その人自身がありのままでいられるとか、そこにいる自分をちゃんと肯定してあげられる場という風になるといいなと思っているので、サンカクキチもそういう場であればいいなと思いますし、 若者に対して、サンカクキチを拠点として、内外で若者が過ごす時間のバリエーションをしっかりと確保できる状態が、サンカクキチの目指していく居場所像なのかなという風に思います。
その人の人生はその人の人生でしかないので、自分が思うように、願う方向に少しでも進んでいけるような形がいいのかなと思いますね。

動画をご覧のあなたへ

サンカクキチは、居場所がないと感じていたり、自分の生き方に対して迷いがあるみたいな、若者に対する居場所として開放しています。
モヤっとするなとか、今ちょっと大変な状況だなとか、頼れる人がいないなみたいな時に、 気軽に、というのもなかなか難しいとは思うのですが、こういう場所があるよというのを、どこかで知っておいてもらえたらいいのかなという風に思っています。
声を上げられそうだなと思った時とか、気持ちを向けられそうだなってなった時に連絡をくれたら、僕らが対応するので、気兼ねなく声を上げてくれたらなと思います。よろしくお願いします。

特定非営利活動法人サンカクシャの「サポート」「居場所」を利用した方の声

「シェアハウスも居場所も居心地がよく、いろんな人と出会えて良かったです。
最初はあまり他の人と話せなかったのですが、みんなでご飯を食べるのが楽しく、話すきっかけにもなりました。」

特定非営利活動法人サンカクシャHP

https://www.sankakusha.or.jp/