サポート紹介&利用者の声

SUPPORT 2025.12.22

~来ているだけでよくなる居場所でありたい~
公益社団法人青少年健康センター 茗荷谷クラブ

メンバーやスタッフと関わり、様々な活動をしていく中で、自分のことを知り、それぞれの意欲を引き出せるようなサポートをしています。

自分のやりたいことがわからない方や、主張が苦手な方も多いので、自分にとって何が必要なのかを吟味する意味で、なるべく活動の選択肢を増やし、ニーズを掘り起こすことを大事にしています。

支援の押しつけにならないよう、一人の対等な人としておつきあいをしていくことを大切にしています。

公益社団法人青少年健康センター 副会長 井利由利さん/支援事業管理部長 倉光洋平さん

茗荷谷クラブはどんな場ですか?

ひきこもりや発達障害など、生きづらさを抱えた20~40代の若い方を対象にした居場所です。ここでメンバーやスタッフと関わり、様々な活動をしていく中で、自分のことを知り、それぞれの意欲を引き出せるようなサポートをしています。

また、クラブは「青春の再体験」の場でもあります。多くの人が当たり前のように経験すること、例えば友だち同士で恋愛の話をしたり、一緒にスポーツを楽しんだり、といった経験が少ない方もいるので、そういった体験をしてもらうことで、次の一歩を踏み出す活力にしてもらっています。

運営している公益社団法人青少年健康センターは、若者の心のケアを精神医学や心理学の視点から行う非営利の団体です。スタッフ全員が臨床心理士の資格を持っていることは大きな特長です。

居場所にはどのようなものがありますか?

主な居場所として、「ほっとスペース」「SSTグループ」「ゆったりスペース」の3つのグループがあります。「ほっとスペース」はやりたいことや次の一歩を探したい方、「SSTグループ」は発達障害などコミュニケーションが苦手な方をそれぞれ主な対象としています。「ゆったりスペース」は夜の居場所として設けています。それぞれ常時十数名のメンバーが参加しており、毎回6~7人のスタッフがサポートしています。

居場所はマンションの一室を利用した空間で、テーブル席やソファ席、さらにキッチンもあって、いわば友だちや親戚の家に遊びに来るようなイメージです。ゲームをしたり、料理をしたり、近所に散歩に出かけたりと、やりたいことができるし、何もしなくてもいい、日常と非日常の境界のような場です。希望者がいれば、運動場を借りてみんなでサッカーをすることもありますよ。

また、個性豊かなさまざまな年代のスタッフがいるので、相談したいことがあるときには内容によって自分でスタッフを選んで相談することができることが魅力の一つです。

これらのグループはいずれも登録制で、参加するグループは選ぶことができます。また、どなたでも参加できる登録不要の居場所もあります。

登録不要のオープンカフェ「ゆったりカフェレオン」

その一つ、「ゆったりカフェレオン」は、誰でも気軽に参加できるオープンカフェです。参加費は1回500円(茶菓子代)で、悩みや相談がある方はもちろん、地域の方にも気軽に立ち寄って頂ける場です。

仕事をしている方も参加しやすいよう、原則第1・第3月曜日の18時から20時に開設しています。引きこもりがちで活動時間が夜型になっている方にも来て頂いています。

ホームページやSNSを見た方や、地域の行政や保健師さんの紹介で来られる方など、様々なつながりで参加するケースが多いですね。最近は多くの方に来て頂いていて、スタッフを含め20名以上が集まり、ボードゲームをしたり、おしゃべりをしたりして楽しく過ごしています。

女性のための居場所「女子会」

登録不要の居場所として「女子会」もあります。我々の居場所には、比較的男性の参加者が多いので、女性にも気軽に参加してもらえる場として設けています。

メインで担当するスタッフも女性2名で、参加者は20~40代まで幅広い世代の方がいます。お茶を飲みながらおしゃべりをしたり、お菓子を自分たちでつくってみたりして、女性同士で楽しく過ごせる場です。

月に一回、月曜日の14時30分から16時30分に開催しています。参加費は1,000円(文京区・千代田区の方は500円)で、事前申し込み不要です。興味がある方は気軽にご参加ください。

+αの活動やイベントも大切

毎週火曜日には、自主的な活動を支援するサークル活動の時間を設けており、「ほっとスペース」「SSTグループ」「ゆったりスペース」のいずれかに登録している方ならどなたでも参加できます。

料理やお出かけ、イベントの企画など、週によって内容は異なりますが、いずれもスタッフがリードするのではなく、参加者が自主的に意欲を持って取り組める活動になるよう心がけています。

夏はバザー、秋は文化祭、冬はクリスマス会などの様々なイベントもあります。自分のやりたいことがわからない方や、主張が苦手な方も多いので、自分にとって何が必要なのかを吟味する意味で、なるべく活動の選択肢を増やし、ニーズを掘り起こすことを大事にしています。そして、やりたいというニーズがあるものについては叶えていきたい、と取り組んできた結果、イベントの数が多くなっていきました。

支援ではなく、対等な人として

老若男女様々なスタッフがいますが、全員が臨床心理士・公認心理師資格を保有していることは強みです。各居場所は、参加者が楽しめることを大切にしつつ、悩みを聞いたり相談を受けたりする機会を設け、安心感を持ってもらえるように心がけています。

ひと言で引きこもりと言っても、それぞれの強みや悩みは千差万別です。関わっていく中で相手を知り、支援の押しつけにならないよう、一人の対等な人としておつきあいをしていくことを大切にしています。

各グループの活動の中に、認知行動療法を採り入れたり、コミュニケーションを学んだりするプログラムも用意しています。スタッフがファシリテータを務め、テーマに沿ってグループワークをしながらお互いに様々な話をします。スタッフが自分の身の回りの話を披露することもあって、かたい関係からはなれて、なんだか通じ合って、笑い合うことも多いですよ。

「ほっとした」の声がスタッフの励みに

茗荷谷クラブを利用した人からはこれまでに、多くの声が届いています。とくに安堵の声が多いと感じます。

例えば、「黙っていたらいけないと思っていたけれど、しゃべらなくてもいいことがわかってほっとした」という声や、「否定したり、強制したりされないので、気持ちが楽になりました」などの感想がスタッフに寄せられています。

また、「自分のことを名前で呼んでもらえたことがうれしかった」という印象的な言葉も頂きました。

ひきこもることがつらくなったら

自分の身を守るためにひきこもっていても大丈夫です。ただ、もしひきこもることがつらくなったら、自分のタイミングで、試しに1回だけ顔だけ出してみるのはいかがですか。人と関わる中で、いいことが起こるかもしれないな、というぐらいで。


ご家族など親しい方の中に引きこもりやコミュニケーションが苦手な方がいて悩んでいる方も、一人で抱え込まずに気軽にお電話(03-3941-1613)か、メール(club.myoga@gmail.com)を下さい。おひとりで見学に来て頂くことも歓迎です。お話をうかがう時間やカウンセリングの時間を設けているので、ぜひご本人もご家族もほっとできる在り方を一緒に模索してみませんか。

茗荷谷クラブ

https://myogadani-club.com/

公益社団法人青少年健康センター

https://skc-net.or.jp/